Sustainability サステナビリティ
環境
気候変動
グループ全社で排出する温室効果ガス排出量を2030年までに50%削減、
2050年までにカーボンニュートラルを目指します。
※ 2021年8月期を基準年とした削減目標
ガバナンス
気候関連のリスクおよび機会を経営上の重要課題と捉え、執行役員が委員長または委員を務める「リスク管理委員会」を中心とした統制体制を構築しています。
同委員会は、リスクの識別・評価を実施し、その結果を取締役会へ報告しています。取締役会は報告に基づき対応策を審議・決定し、各事業会社へ具体的な指示・指導をしています。
さらに、この一連のサイクルを四半期ごとにモニタリングし、必要に応じて対応策の見直しを行うことで、実効性のある管理体制を担保しています。
また、気候関連リスクを組織全体の「リスクマネジメント基本規程」に基づく管理体系に統合し、他の経営リスクと同様に一元管理することで、グループ全体のレジリエンス強化に努めています。
シナリオ分析に基づく気候関連リスクおよび機会
シナリオ分析にあたっては、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC: IntergovernmentalPanel on Climate Change)の各報告書、国際エネルギー機関(IEA: InternationalEnergy Agency)の世界エネルギー展望(World Energy Outlook)、その他関連情報を参照し、気候変動のリスクおよび機会がもたらす組織のビジネス・戦略・財務計画への影響を1.5℃以下シナリオ(IEA の NZE2050)および 4℃シナリオ(IPCC の RCP8.5)の下で識別しています。
2025年8月期のシナリオ分析の結果は下記のとおりです。
1.5℃以下シナリオでは、GX-ETS制度が2026年度から本格稼働するなどGHG排出量規制に伴う企業側のコストは増加すると予想されます。他方、低炭素製品や低炭素電力の価格が中長期で下がることから、この点では、脱炭素のコストが低くなると考えられます。
この傾向を踏まえ、リスクに関しては、規制リスクや新技術への投資リスクが高いものの、低炭素製品や電力の導入が進むことにより、訴訟リスクや消費者の嗜好リスクが前回分析時よりも低くなりました。
機会について、低炭素な製品や原材料を使用する産業では、中長期的に開発・製造コストが下がり市場参入が促されるため、当社グループにも機会が生まれると考えています。また、低炭素製品やサービスの導入が進むことにより、弊社の主な顧客である個人消費者の嗜好にも好意的な影響が生じるため、弊社にとってもビジネスチャンスになると予想しています。4℃シナリオでは、自然災害や気温上昇の影響が強く生じると想定されています。当社グループの調達先および顧客に関しては、洪水、大雨、嵐などによる一定の影響はあるものの、熱波、竜巻、地滑りなど他の多くの項目において物理的リスクの影響は予測されず、全体として物理的リスクは高くないと考えています。
| リスク・機会 | 指標 | SC | 影響 (短) |
影響 (中) |
影響 (長) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|
| 移行リスク | 現行・新たな規制 |
・カーボンプライシングの仕組み |
調達 | |||
| 売上 | ||||||
| 法規制 |
・訴訟へのエクスポージャー |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| 技術リスク |
・既存製品・サービスを低排出オプションに置換 |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| 市場リスク |
・顧客行動の変化 |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| 評判リスク |
・消費者の嗜好の変化 |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| 物理的リスク | 急性リスク |
・台風、豪雨 |
調達 | |||
| 売上 | ||||||
| 慢性リスク |
・温度変化(空気・淡水・海水) |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| 機会 | 市場 |
・新市場への参入 |
調達 | |||
| 売上 | ||||||
| レジリエンス |
・再エネプログラムへの参加および省エネ対策実施 |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| 資源の効率性 |
・効率的な輸送手段の利用 |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| エネルギー源 |
・低排出エネルギー源の利用 |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
| 製品・サービス |
・低排出製品・サービスの開発および拡大 |
調達 | ||||
| 売上 | ||||||
指標と目標
当社グループの温室効果ガス排出量は、GHGプロトコルに基づき、外部専門家の監修のもと算定しています。2025年8月期の算定結果は以下の通りです。
全体の排出量の大部分を占めるのが「Scope3」であり、その中でも販売用電力の調達(カテゴリ3)が全体の85%を占め、最大の排出源となっています。
しかしながら、カテゴリ3の排出源の多くを占める(株)U-POWERは、実質再生可能エネルギー由来電力の販売を通じた脱炭素提案を主軸としています。さらに、再エネ販売による「CO2削減貢献量」の定量化も進めており、事業を通じて社会全体の再生可能エネルギー普及に貢献しています。
2025年8月期のScope1・2の総排出量は、社用車のEV/HV化や拠点の再エネ化に加え、一部分社化によるバウンダリーの変更によって減少しました。
※ GHGプロトコルに基づき、外部専門家の監修により算定
以上を踏まえ、2030年までにScope1・2を50%削減、2050年までにカーボンニュートラル達成に向けて、各Scope1〜3において3つの施策に取り組んでいます。
Scope1排出量削減に向けた取り組み
車両のEV化・HV化によるCO2の削減
全国で約1400台保有している営業車両をEV車(電気自動車)とHV車(ハイブリッド車)に切り替える取り組みを推進しています。2025年8月期の導入率は約39%で、順調に推移しています。
Scope2排出量削減に向けた取り組み
事業所の電力の実質再生可能エネルギー由来電力への切り替え
全国約150拠点の事業所で使用している電力を、U-POWERのグリーンエネルギーへの切り替えと「非化石証書(FIT)」の購入によって再エネ化しています。2025年8月期は再エネ率約80%を達成いたしました。今後も、2030年までにScope2実質100%削減に向け、取り組みを継続していきます。
Scope3排出量削減に向けた取り組み
サプライヤーとの積極的なコミュニケーション
当社グループの主要サプライヤーに対して、「USEN&U-NEXT GROUP サプライヤーに関する基本方針」に基づき、サプライヤーガイドラインの遵守状況の把握を目的としたアンケートを実施しています。2025年12月に実施したアンケートでは約83%の回答率を得ることができました。
今後も継続して取り組みを実施し、サプライヤーとのコミュニケーションを図り、サプライチェーン全体での排出量削減を推進していきます。
その他気候関連リスクに対する取り組み実績
お店のSDGs プロジェクト
㈱U-POWERは、実質再生可能エネルギー由来電力を法人・個人向けに販売しています。
2027年には実質再生可能エネルギー由来電力サービス契約数を20万契約とする目標達成に向けて、事業の拡大を計画しています。また、実際に電力プランをご契約いただいたお客様がどのようにSDGsの取り組みを実践しているのかを紹介するオウンドメディア「お店のSDGsプロジェクト」や、環境に関する様々なトピックスをコラム形式で発信する「未来を考えるコラム」を通じて、社会全体へのグリーンエネルギーの普及を推進しています。
太陽光設備工事やEV充電インフラ整備におけるグリーン成長戦略を促進
㈱USENテクノサービスは、施工会社として、あらゆる施設の電気・通信/弱電・設備工事へのサービス提供を実施しています。
その中で、脱炭素社会構築に寄与すべく、大小様々な太陽光発電の導入を支援するエコ・省電力化工事やEV充電インフラ整備工事などにも対応しています。特に、2030年までに急速充電器3万基を含む充電インフラを30万基設置する国の目標に向けて、EV充電器設置拡大に取り組んでいます。
カーボンオフセット回線の販売
㈱USEN ICT Solutionsは、2023年より法人向けICTソリューションサービス「USEN GATE 02」の20周年を記念し、J-クレジットを活用したカーボンオフセット回線を提供しています。自社の炭素排出量の実質削減に寄与するとともに、カーボンオフセット回線を利用いただいているお客様も脱炭素に貢献することを可能にしています。
また、J-クレジットの調達において、グループ会社である㈱U-POWERも共同申請者としてプロジェクトに参画しています。